期待値
きたいち
期待値は、1トレードあたり平均してどれだけの損益が見込めるかを示す指標です。「勝率×平均利益 −(1−勝率)×平均損失」で計算します。期待値がプラスの手法を、適切な資金管理で繰り返すことが利益の基本です。
期待値とは何か
期待値は、1トレードあたり平均してどれだけの損益が見込めるかを示す指標です。手法が長期的に利益を生むかどうかは、勝率でもリスクリワード比単体でもなく、この期待値で判断します。
計算式は次のとおりです。
期待値 = 勝率 × 平均利益 −(1 − 勝率)× 平均損失
期待値がプラスの手法を、適切な資金管理で繰り返すこと——これが利益の基本構造です。逆に期待値がマイナスなら、どれだけトレード回数を重ねても資金は減っていきます。1回ごとの勝ち負けに一喜一憂せず、プラスの期待値を淡々と積み上げる発想が大切です。
期待値の計算例
具体的な数字で計算してみましょう。次の手法を例にします。
- 勝率 … 40%
- 平均利益 … 20,000円(勝ちトレード1回あたり)
- 平均損失 … 10,000円(負けトレード1回あたり)
この場合の期待値は、
期待値 = 0.40 × 20,000 −(1 − 0.40)× 10,000
= 8,000 − 6,000
= +2,000円
1トレードあたり平均**+2,000円**が見込め、100回繰り返せば理論上は約20万円のプラスになります。勝率は40%と低めでも、利益が損失の2倍(リスクリワード比1:2)あるため、トータルではしっかりプラスです。
逆に、勝率70%でも平均利益5,000円・平均損失20,000円なら、0.70×5,000 − 0.30×20,000 = 3,500 − 6,000 = −2,500円とマイナスになります。「勝率が高い=勝てる」ではないことが分かります。試算は期待値計算機で行えます。
期待値を実際の利益につなげるには
期待値がプラスでも、それを実際の利益にするには条件があります。
- 十分な試行回数を確保する … 期待値は「平均」なので、回数が少ないと結果がブレます。数十回程度では運の影響が大きく、本来の期待値どおりにはなりません。
- 資金管理で退場を防ぐ … 途中のドローダウンに耐えられずロスカットされると、プラスの期待値を回収する前に試合終了です。1トレードの損失は資金の数%以内に抑えましょう(2%ルール)。
- 手法を変えすぎない … 数回の負けで手法を乗り換えると、期待値が安定しません。検証で確かめた手法を一貫して続けることが前提です。
期待値・勝率・リスクリワードは三位一体です。複利シミュレーターで長期の資産推移を試算すると、プラスの期待値を積み上げる効果が実感できます。詳しくはリスクリワードと期待値のガイドを参照してください。
よくある質問
期待値がプラスなら必ず勝てますか?
長期的・確率的にはプラスに収束しやすいですが、短期では負けが続くこともあります。試行回数が少ないと運の影響が大きいため、十分な回数を重ねること、そして途中のドローダウンに耐えられる資金管理を行うことが前提になります。
勝率が高ければ期待値も高いのですか?
必ずしもそうではありません。勝率が高くても、1回の損失が利益より大きい(コツコツ勝ってドカンと負ける)と期待値はマイナスになり得ます。期待値は勝率と平均利益・平均損失の3つで決まるため、勝率だけでは判断できません。
期待値はどうやって調べればよいですか?
過去のトレード記録から、勝率・平均利益・平均損失を集計して計算します。記録が少ないうちは数値が安定しないため、ある程度の回数をこなしてから見直すのがおすすめです。期待値計算機を使えば数値を入れるだけで試算できます。